不平等化の進行
昨日の朝日新聞夕刊に『広がる不平等の裂け目』と題した評論が載っている。巨人の渡辺恒雄元オーナーの“たかが選手”という発言と、小泉首相の“人生いろいろ”発言が、本人たちが意図したかどうかは別として、現代社会で進行している「不平等化」を一瞬暴いた、というのである。
「たかが」と言われた選手たちは、自分の夢を実現したヒーローであると自覚していたにもかかわらず、「たかが」と一蹴された。小泉首相は、国会議員の息子という生まれつきの「幸運」で、勤務実態がなくても社員になり、厚生年金に加入できていた。こういう不平等が、近年急速に拡大しているにもかかわらず、自分なりの解釈でわが身を慰撫することで“封印”されているという。
ちょうどいま、山田昌弘氏の『希望格差社会』という本を読んでいる。氏は、90年代以降、日本社会は【リスク化】が進行し、「勝ち組」と「負け組」の格差がいやおうなく拡大するなかで「努力は報われない」と感じた人から「希望」が消滅しており、将来に希望が持てる人と、将来に絶望している人の分裂を「希望格差社会」と名付けている。
この本についての感想は、また別に書きたいが、確かに最近の信じられないような殺人事件などをみていると、アメリカン・ドリームのような大成功がある一方で、多くの国民が「絶望社会」に墜ち込み、鬱積が溜まってきているように感じられる。
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